子どもに大人気の絵本

絵本の世界への入口は”とにかく楽しくあること”。子どもが「もういっかいよんで～！」と親しんでいたら、できることなら何度でも読んであげたいものですね。ハラハラドキドキ、ただただ楽しい絵本の時間は、たとえ目には見えなくてもその子の大切な一部となって根を張っていきます。季節を感じられる絵本や、言葉あそびの絵本、絵が美しいものや、昔話など、さまざまなジャンルの絵本に触れていくことは、子どもの興味の幅を広げるうえでもとても大切です。

空想の翼を果てしなく広げられるのは、読み聞かせの黄金期のこの時期だからこそ。実生活では経験できないことを体験していけるのも絵本の世界ならではです。憧れの主人公になってみる。いろいろなお仕事を経験する。大好きな食べ物をおなかいっぱい食べてみる！まさに勝手気まま、自由自在なのがこの時期の絵本の楽しみ方です。また、少し大きくなったら、遠い世界に思いを馳せることや、誰かを思いやったりできるのも絵本の醍醐味。夢いっぱい、わくわくいっぱい、希望いっぱいの絵本で、子どもがあれこれ思い巡らす実り豊かな時間もいっぱいに。

子どもにとって絵本の世界は”自分の未来”そのものです。知らなかったことを知る、行ったことのない場所に行ってみる、感じたことのない気持ちに出合う。子どもはそうして自分の世界を一歩ずつ確実に広げていきます。例えば入園や入学などの環境の変化も、ほんの少し先を絵本で見せることで安心できたり、説明することがまだ難しい時期のトイレトレーニングや歯磨きなどは、優しく描かれた絵や大人の語りかけが生活習慣の自立を助けてくれることも。”大きくなる自分”をまわりの人に喜んでもらえることが、”自分を信じられる気持ち”を育んでいきます。